AI Teading - Teens自分の手でためすAI

1部 · AIってなんだろう

1.3

ここまで来るのに70年

AIはとつぜんあらわれたのではありません。70年のあいだに二度も大きくがっかりした話です。

H7 はずれた予想のカード

ここまで来るのに70年

AIはこのごろ とつぜんできるようになったように見えますね。ところがじつは とても古い話です。そのあいだ人々は何度も「これでできた」と言っては、何度もまちがえました。

どれくらいまちがえたかは、自分で見るのが早いです。下のカードはぜんぶ 本当にあった予想 です。おもてだけを見て、当たったかはずれたかをえらんでみてください。

実習 H7

カード七枚をぜんぶめくってみましょう。そのあとに むらさきのカードが一枚のこります。それにはまだ答えがありません。

両方の向きにはずれました

いくつ当てられましたか。ここで見るべきなのは自分の点ではなく はずれた向き です。

かしこい人たちが 両方の向きにはずれました。そしてはずれるたびに人々ががっかりして、お金も関心もはなれていきました。そんな時期が二度ありました。

では どうしてきゅうにできるようになったのでしょう

ここで多くの人がかんちがいします。だれかがすごい思いつきを新しくしたのだろう、と。

ほとんどはむかしのアイデアです。

では何が変わったのでしょう。二つです。

① 材料がとてつもなくふえました。 人々がインターネットに写真や文をのせはじめました。1980年代には機械に見せるねこの写真が何百枚でしたが、いまは何億枚です。

② 計算が速くなりました。 それも思いがけないものの おかげでです。ゲームの画面を速くえがくためにつくられたグラフィックカードがあるのですが、それがする計算が じつはAIがする計算とほとんど同じだったのです。

ですから こうまとめられます。

1980年代いま
アイデアほとんどそろっていましたほとんどそのままです
材料(データ)何百枚何億枚
計算する力何日もかかる数分

新しい思いつきではなく 材料と力 が変わったのです。

では その計算が何なのかを見なければ

材料が写真で、計算が速くなったといいますが、いったい機械にとって写真とは何なのでしょう。

2部はそこからはじまります。

このチャプターのよりどころ

  1. 1 McCulloch & Pitts, "A Logical Calculus of the Ideas Immanent in Nervous Activity", Bulletin of Mathematical Biophysics 5 (1943)
  2. 3 Turing, "Computing Machinery and Intelligence", Mind 59(236) (1950)
  3. 5 McCarthy, Minsky, Rochester & Shannon, "A Proposal for the Dartmouth Summer Research Project on Artificial Intelligence" (1955)
  4. 8 "New Navy Device Learns By Doing", The New York Times (1958-07-08)
  5. 10 Michie, MENACE (1961) · "Experiments on the Mechanization of Game-Learning", The Computer Journal 6(3) (1963)
  6. 23 Simon, The New Science of Management Decision (Harper & Row, 1960 · 1965)
  7. 24 George Johnson, "To Test a Powerful Computer, Play an Ancient Game" (interview with Piet Hut), The New York Times (1997-07-29)
  8. 25 Moravec, Mind Children (Harvard University Press, 1988)
  9. 26 Hofstadter, Gödel, Escher, Bach (Basic Books, 1979)
  10. 29 Rumelhart, Hinton & Williams, "Learning representations by back-propagating errors", Nature 323 (1986)

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