AI Teading - Teens自分の手でためすAI

3部 · 自分で学ぶAI

3.3

AIがまちがって学ぶとき

機械がまちがえました。ところが機械が悪いのではなく、わたしたちがあたえたものが そうだったのかもしれません。

P8 かたよったデータP9 重みをふやすと

AIがまちがって学ぶとき

3.2 の終わりで聞きましたね。層と重みをうんとたくさん入れれば 何でもとけるでしょうか。

それがそうはいかないのです。このチャプターは まちがって学ぶ二つのやり方 の話です。

写真のたばが二つ

下に写真のたばが二つあります。AとBです。ひとつえらんで機械を教えてみましょう。

教える前に写真をよく見てください。 ここがこの実習のすべてです。

実習 P8

写真のたば A で教えてみましょう。その前に写真をよく見てください。

いくつ当てましたか。そして まちがえたものだけ を集めて見てみましょう。

ピンクのふちがついたものです。共通するところは何でしょう。

背景が反対のもの

見つかりましたか。まちがえたのはぜんぶ 草の上のねこ雪の上の子犬 です。

背景が反対なのに当たったものもありますね。背景だけを見たのではなく、背景を より大きく 見たのです。

たばAをもう一度見るとこうです。

ねこの写真子犬の写真
背景ぜんぶ雪原ぜんぶ草原

つまり 機械が学んだのは「ねこ vs 子犬」ではありませんでした。白い背景 vs 緑の背景だったのです。

どちらもよく合っていたからです。わたしたちがあたえた写真の中では 雪の上にいるものが すなわちねこ でしたから。

試験の写真をおして AIがどこを見たか見る を押してみましょう。写真を一か所ずつかくしてみて、答えが大きくゆれるところを明るく出します。動物ではなく背景のほうが明るいです。

直すやり方はコードではありません

こんどは 写真のたば B で教え直してみましょう。

Bは ねこも雪原と草原に半分ずついて、子犬もそうです。背景ではより分けられません。 だから機械はしかたなく動物を見ます。

二つのたばをくらべると こうなります。

12このうち当てた数
たば A9こ — まちがえたのはぜんぶ背景が反対のもの
たば B12こ

機械もそのまま、計算もそのままです。変えたのは写真だけです。

3.1 ですでに一度出会いました。いつも同じところでとっていたら 機械が「机の上の左にあるもの」を学んでいた、というのを覚えていますね。同じことです。

二つめのやり方 — 丸暗記

まちがって学ぶやり方が もうひとつあります。こんどは写真ではなく 重みが多すぎるとき に起きます。

実習 P9

重みをひとつずつふやしてみましょう。曲線はどうなりますか。

重みをふやすほど 曲線が赤い点のあいだをぬって走りますね。練習問題をぜんぶ当てようとしてです。

ところが二つの点数をいっしょに見てみましょう。

試験の点数は とちゅうで上がったり下がったりもします。一こずつ上げてみて、はしまでも上げてみてください。

曲線が練習問題にだけぴったり合うように曲がってしまい、はじめて見る問題が来ると とんでもないところにいるのです。

これを と呼びます。

丸暗記したことと わかったこと

過学習を「AIが丸暗記した」と言うことがあります。わかりやすい言い方ですが 気をつけなければなりません。

AIが問題をどこかに書きとめたのではありません。 答えをしまっておく引き出しのようなものはありません。

起きたのはこれです。練習問題にだけぴったり合うように重みを回してしまったのです。 だからはじめて見る問題が来ると 重みがとんでもないところにいます。

重みをまたへらしてみましょう。試験の点数がもどりますね。丸暗記をやめさせたら かえってよく当てます。

ここまでが 学ぶやり方

いままでAIを教えるやり方はひとつでした。正解を付けて見せること。

ところが 正解をだれも知らないことは どう教えるのでしょう。自転車に乗ることのようなものです。

次のチャプターでは 正解のかわりに ほうびとばつだけ をあたえてみます。

このチャプターのよりどころ

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